家族の話を聞いて支えてあげるのは必要なことではあります。
お互い相談しあえるなら、なおよい関係と言えるでしょう。
ですが相手の状態によっては
そのバランスが崩れ
自分ばかりが長々とグチや不満・心配事を
聞いてあげないといけなくなるときがあります。
そうなってもお互いさまということで
多少は忍耐を持って聞いて支えてあげることも必要ですが、
同じ家の中でずっとその関係が続くことは正直たいへんなことです。
いくら頑張って聞いてあげようと思っても
素直に聞けなくなって、
かえってキツイことばを言ってしまいそうになる自分がいたら
そういう場合は、相手の話を聞くのが正直しんどくなってる自分を
否定しなくてよいと思います。
一回30分までなどとリミットを設定する、
忙しかったり、気持ちに余裕がないときは
あらためて後日に話を聞く時間を取るようにする等、
話を聞く側もキツくなりすぎないようなルールを
工夫していくことが、
結局は長い目で見て安定した関係性で相手を支えていくことに
つながると思います。
こうしたルールはその日にとつぜん言い出すのではなく、
前もって落ち着いているときに
相手と話し合って決めておくとよいでしょう。
また反対に自分がつらくてグチを聞いてもらいたいが、
相手の負担が心配で言い出しにくくなっている…というときもあるでしょう。
そのようなときはまた、
聞いてもらうのを止めてがまんするという必要はなく、
時間などを区切って聞いてもらうとよいと思います。
(臨床心理士 清見)