自分の気持ちを表現するためには、
まず自分の気持ちに気づく必要があります。
そのためには、自分と他人との間に境界線を引き、
自他の区別を明確にする…というような意識が有用です。
(自分と他人の境界線を明確にしてよい、
という言い方でも良いかもしれません)。
自分と他人の境界線を明確にするとは、例えば、
・誰がどう言おうと、自分は自分の感情を持って良いこと
・他人の問題は他人の問題であり、自分の問題として背負い込まないこと
・他人の責任は他人の責任であり、自分の責任と思わなくても良いこと
・他人がやるべきことはその本人がやるべきであり、自分がやらなくてよこと…etc
といったようなことです。
自分と他人の間に境界線を引いてよい
(自他の区別を明確にしてよい)と思えていないと、
「相手の期待と違うことを思っている自分がいるが、
そういうことを思っても許されるのか」などと過度に迷ったり、
そもそも自分が何を思っているか自分でも分からなくなったりして、
自分の気持ちを伝えることが難しくなったり
ひどく気疲れすることも多くなるでしょう
あるいは反対に、他人が自分と違う考えや、
感じ方をしていることが許せなくなってしまうこともあるかも知れません。
人間関係でとても疲れたり、
何を言ってよいか分からなくなったりすることが多い場合は、
「自分と他人との間に境界線を引き、
自他の区別を明確にする」というような視点から
状況を見直してみると、役に立つことがあるかも知れません。
(心理士 清見)