「自分の苦手なこと」を認めて、自分と仲良くなる-福岡臨床心理オフィス・臨床心理士によるブログ-

こんにちは。博多駅近くにある心理カウンセリング専門機関「福岡臨床心理オフィス」です。
7月に入り、オフィスがある博多駅界隈もだんだんと活気づいてきました。新型コロナウイルスの感染拡大への注意は必要なものの、早く以前のように多くの人でにぎわう光景が戻ることを願っています。

毎回、臨床心理士ならではの目線で、日常の気付きや人間関係、自分の心の在り方などをテーマにお届けしている本ブログ。
今回のテーマは「自分の苦手なことを認めて自分と仲良くなる」です。

福岡の博多駅近くにある心理カウンセリング専門機関「福岡臨床心理オフィス」の臨床心理士によるブログです


■あなたが苦手なことは何ですか?

 

さて突然ですが、私は空間認識能力が高くありません。
例えば掃除の場面において、拭き掃除など日常的な作業はストレスを感じませんが、「何をどこにしまうか」といったことを新しく考えるのは不得意です。片付けが得意な方は「どこに何をしまえばよいか」を把握し、収納場所をすぐに作ります。
当オフィスにいるスタッフにその能力があり、うまく整理された机周りを見ると、私は感心して嬉しく思います。

「空間認識能力」とは物体がどこにあるか・その大きさはどの程度か・方向はどちらか、などといった物体の状態や関係性を読み取り、把握する能力のことです。

他に苦手な事として、学生時代を振り返れば、体育の時間に平均台の上でバランスをとる授業がありました。私は体育はまぁまぁ得意な方でしたが、平均台の上でバランスをとることが大変難しく、それまでにない感覚がありました。
同じ空間認識能力の一部である、テニスボールを追いかけることは出来るのですが、高所の不安があることで難しかったと思います。

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大人になると、よく意識をしないと方向が分からなくなる傾向があることにも気が付きました。いわゆる「方向音痴」です。空間認識能力のあやしさがある私は、それを認めた上で工夫をしたり、人に助けてもらうことが増えました。

では、なぜ「自分が苦手なことに気付く」ことが「自分と仲良くなる」ことに繋がるのでしょうか?


■苦手なことを知ることで人間関係もより良く!

 

自分が苦手なことを知ると“出来なくても仕方がないこと”が分かるようになり、生きやすくなるのです。
苦手なことを克服するために努力を重ねることも大切ですが、努力しても苦手なことはあります。
そんな時に「出来ない」と落ち込み、自分に失望するのではなく「苦手だから仕方ない」と認め、受け入れることで人生の在り方が随分変わってくるのではないでしょうか。
自分の不得意なことを認めることで、「出来ない自分」と仲良くなれるのです。

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自分が出来ないことを知っていれば、出来なくても動じません。出来ないことについてあらかじめ対策や工夫が出来るので、いざという場面でも心が乱されないのです。

苦手なことを把握することで、自分が得意なことに気付くこともあります。自分では「出来て当たり前」と思っていることが、他人にとっては違うかもしれません。
それぞれの人が持つ「苦手」「得意」「過敏さ」について理解を深めれば、結果的には穏やかな人間関係を築けるでしょう。

それは、例えば夫婦関係でも同じことが言えそうです。
それまで赤の他人として人生を歩んできた2人が、共同生活を始めることで「自分が当たり前だと思っていたこと」が相手とは違った、という話は多々あります。家事と仕事のバランス配分や、休日の過ごし方、タオルのたたみ方など、小さなことから大きなことまで様々です。
しかし、自分にとっての「当たり前」を相手に押し付けることが、トラブルの素になることも少なくありません。
自分の得意・不得意、相手の得意・不得意を理解することで、素直な話し合いが出来るとトラブルを避けられるのではないでしょうか。

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生き辛さを感じている方や、身近な相手との関係がうまくいかない方は、自分の苦手なことを理解し、認めることから始めてみませんか。

(臨床心理士・調)

 

 

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