こんにちは。福岡臨床心理オフィスです。
本日は12月24日、クリスマス・イブです。1年で街が最も華やぎ、賑わう日でもありますね。
ふと通りかかったケーキ屋さんも、忙しそうにケーキを箱詰めしていました。それを待っている人の表情も、とても楽し気です。
家族や友人と一緒に食事を楽しむ方も多いのではないでしょうか。
ということで、本日は「食べることと笑うことのセット」をテーマに綴りたいと思います。
■久しぶりの会食で実感したこと
食べること、眠ること、動くこと、笑うこと…。
日常生活でこれらのことが出来ていれば、人はまぁまぁ元気に過ごせると私は思っています。その塩梅をどう作るかが難しいでしょうが…。
ところで、先日ある食事会へ行きました。参加人数は6名で、新型コロナウイルスデルタ株の流行が収まりつつある、まさに今が会食のチャンスだと思いました。
そんなタイミングが功を奏したのでしょうか。会食の場の至る所で「嬉しい」「楽しい」「美味しい」「ウェルカム」「有難う」という感情が呼応していたように思いました。
それは「会食にふさわしい場」「人と人とが心地よくコミュニケーションをとれる場」が出来ているということです。
まずお店側が、入店してから座席につくまでのわずかな時間で、「ウェルカム!」の気持ちを十分に感じさせてくれました。
参加する私たちも「こんな風に会えて、話せて、一緒に食事ができて嬉しい」という気持ちに満ちていました。
周囲のお客さんからも穏やかな笑い声が聞こえ、皆が“特別な時間”を過ごしている空気が感じ取れます。
そして、美しい器に盛りつけられた料理にも「美味しく召し上がれ」という心が込められていて、私たちは素直に「美味しい」「有難う」と思いながら(時には言葉に出しながら)いただきました。お店の方は、終始細やかな心遣いで私たちをもてなしてくれ、心地よい時間を過ごせました。
こういう「場」の雰囲気を味わうのは、本当に久しぶりの経験でした。
■「美味しい」と笑顔はセットで訪れる
楽しい会食を終えて帰路につく途中、「そういえば以前にも…」と“場”ができた会食の経験を思い出しました。
ちなみに“場”については、11月12日のブログ記事でも触れていますので、併せてご覧くださいね。
会食のひとときは、日常とは少し違う特別な日です。
ワクワクと胸が弾む感じや、少しの興奮、仲間たちと美味しいものを食べて飲んで、話して笑って…。
私の心の中に映像として残っている、そのような景色があります。もちろん、思い出として幾分かの脚色がされ、実際よりも美しく記憶している部分があるとは思いますが…。
ただ、現実感のようなものとして残っているのは、その時に「美味しい!」と感動したことや、器や料理に対して「美しい」という感情を抱いたことは間違いありません。
そのような感情を起こさせる場に集った人々は、笑顔になるのです。だからこそ、私の記憶の中にある会食の場面には、皆の笑顔が溢れているのでしょう。
「“美味しい”と“笑顔”はセットで訪れる」ように思います。そうすると、会食の時間=“場ができる”ということなのでしょうか。
■日常で“美味しい”と“笑顔”をセットにするためには
では、家庭でそのような“場”を作るにはどうすれば良いのでしょうか?
もちろん、普段の食事で十分に美味しさと楽しさを感じられている方もたくさんいらっしゃると思いますが、それをちょっとした“特別な時間”にする1つのアイデアです。
日々の中で食事を作る・準備するには、労力が必要です。忙しい中で、時間を気にしながらの食卓は難しい顔になりがちかもしれません。だからこそ、時には“楽しい食事をする”ことを1番の目標にした日を作っても良いのでは?と思います。
例えば
- 月に1回の最終土曜日は家族全員で食べるルールを作る
- 非日常的な演出を加えてみる
(ランチョンマットを敷く、特別な日用の器を使ってみる) - デパ地下のちょっと贅沢なお惣菜を買ってみる
- フードデリバリーを利用して、普段は行かないお店の料理を味わってみる
など。
豪華でなくても「ちょっとキレイ」「ちょっと楽しい」と思えたら、成功です。そのようなモデル体験を重ねることで、家庭でも良い“場”を作りやすくなるのではないでしょうか。
食べることと笑うことは、セットで実行していきたいですね。
(臨床心理士 調)