こんにちは。福岡臨床心理オフィスです。
2025年に入ってから、冷え込みが厳しい日が続いています。
例年よりも暖かく感じたお正月から一転、まさに真冬といった感じです。
さて、毎回“こころ”に関する話題をお届けしている当ブログ。
今回は、久しぶりに動物園を訪れて思ったことなどを綴りたいと思います。
蛇に対して抱くのはどんなイメージ?
2025年の干支は「巳」。蛇です。
さて、皆さんは「蛇」と聞いてどんなイメージを思い浮かべますか?
日本の有名な蛇といえば、日本神話に登場する8つの頭と尾をもつ大蛇・八岐大蛇(ヤマタノオロチ)でしょう。
ギリシャ神話にはピュートーンという巨大な蛇の怪物がいます。
髪の毛が蛇で、見た者を石に変えてしまうメデューサも有名です。
蛇は脱皮を繰り返して成長することから、再生や復活など「生命のシンボル」として、ロゴなどのモチーフに使われることも少なくありません。
また、蛇は農家の大敵であるネズミを捕食する事から、豊穣の神として全国各地の神社で祀られています。
一方で、蛇には「執念深い」「貪欲」といったマイナスなイメージも付きまといます。
こうして見てみると、人々にとって蛇は崇める存在である一方で、不気味で恐ろしい生き物であると言えそうです。
福岡市動物園にやって来たアジアゾウ
さて、先日久しぶりに福岡市動物園を訪れました。
福岡市動物園といえば、昨年11月末から7年ぶりにアジアゾウの公開が始まったことで注目を集めました。
ミャンマーからやって来た4頭のゾウのうち、1頭が公開を待たず死んでしまったという残念なニュースに胸を痛めた人も多いのではないでしょうか。
今回、福岡市動物園へ出かけたのは、アジアゾウを見ることも目的でした。
大勢の観衆が見守る中、象舎からゾウ達が姿を現すと、自然と歓声が上がります。
私も、思わず「おお~」と声を上げました。
アジアゾウはアフリカゾウに比べると小型で、性格も穏やかであると言われています。
2頭のゾウが一緒に動く様子が愛らしく、「こちらを見てくれないかな」と淡い期待を抱きましたが、もちろん人間の勝手な思いには応えてくれません。
ミャンマーからやって来たゾウにとって、きっと日本の冬は寒いことでしょう。
健やかに、穏やかに過ごして欲しいと思います。
トラが不機嫌になった理由は?
アジアゾウを見た後は、キリンやトラを久しぶりに見ました。
キリン舎は、背景が小高い山になっている場所にあります。
手前には木々が生え、野生の小鳥たちがさえずっていました。
キリンの表情もリラックスしているように見え、ゆったりとした時間が流れているように感じました。
それにしても、キリンの背の高いこと!
改めて間近で見ると、その大きさに目を見張りました。
続いて足を運んだのは、トラがいる場所です。
柵の中には1頭のトラがいたのですが、どうやら不機嫌でイライラしている様子。
見ている人々への威嚇行動もありました。
トラが不機嫌になった原因として考えられるのが、ある1人の少年の行動でした。
小学低学年くらいの男の子が、早いスピードでトラがいる檻へ走り寄って行ったのです。
トラにしてみれば、男の子の動きが攻撃的に思えたのかもしれません。
男の子が、トラの不機嫌な様子に気付けば良いけれど…と思いました。
そして次に向かったのは、アラビアオリックスです。
上に向かって真っすぐ伸びた角が特徴的なアラビアオリックスは、その角を目的とした密猟者によって乱獲され、1972年に野生の個体は絶滅したそうです。
現在、日本では福岡市動物園と横浜市金沢動物園でのみ飼育されているとのことでした。
ゆったりとした様子で座っているアラビアオリックスの姿を見て、心の中で『こんにちは。ご機嫌はいかがですか。』
動物達への礼節を忘れないように…
今回、10数年ぶりに動物園へ行き、大型の動物と会えて楽しい時間を過ごしました。
それと同時に、人間とは違う種の生き物に対して礼節をもって会いたいとも感じました。
動物達が不快に感じるような行動を慎みつつ、その姿や生態を観察したいものです。
(臨床心理士 調)