大人の自覚を持ったのはいつ?

こんにちは。福岡臨床心理オフィスです。
9月に入りましたが、まだまだ真夏のように暑い日が続いています。
過ごしやすい季節が待ち遠しいですね。

さて、今回のテーマは「大人の自覚を持ったのはいつ?」です。

若いクライアントさんを話していると「早く子どもから大人になりたい」と願っている話を耳にします。
大人は“自分で判断して自分で行動できる”いうことへの憧れがあるようです。
一方で「大人になりたくない」「年齢が増えていくことが怖い、時間を止めたい」という話も聞きます。
大人の責任を負うことへの恐れや、社会から受けるプレッシャーの辛さ、自信のなさが理由のようです。

さて、大人になった皆さんに今聞いてみたいのは「大人にならなくては!」という自分への励ましや「これが大人になったということなのだな」と自覚した時のことです。
一体、どのような時にそれを実感したのでしょうか?


■大人になったと自覚した思い出はどんなもの?

 

その思い出は、少し苦みがある切なさのあるものだと想像します。
例えば、気持ちを素直に表現できなくなったり、時間が過ぎるのが早くなったり。

子どもから大人に変わりゆく時、自分自身に軽い失望を覚えた経験がある人もいるのではないでしょうか。
例えば、初めて簡単にできると思っていたアルバイトの仕事が想像以上に難しくて、できない自分にがっかりするなど…。

振り返れば、“無心で遊んで楽しかった後に帰宅して、ご飯を食べて疲れ切って寝る”。それを迷いなく出来ていたころがあったはず…。
自分のことだけに集中していても、周囲の大人が世話や後始末をしてくれていた時期が確かにあったと思います。

だとすると“大人になる”というのは

自分以外の周囲をぐるりと見る事が出来て、周りに“気が付かなくて悪かったな”という罪悪感や他への謝意をもつようになる事」
かもしれません。そういう経験を何度も繰り返していく事かもしれません。

だからこそ、子ども時代は子どもの時間を充分に過ごしてもらいたいと思います。
子どもの世界を守りつつ、成長を見守りたいですね。

(臨床心理士 調)

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