メジロのさえずり~コロナ禍の中で気付いたこと~

こんにちは。福岡臨床心理オフィスです。
2月も中旬を過ぎ、時折春の気配を感じる日が増えてきました。
未だ新型コロナウイルスの感染拡大に気が抜けない日々ですが、温かな日にはちょっとした幸せを感じることもあるのではないでしょうか。
何気ない日常の中でも、日々変化しているものはありますね。

今回は、そのようなコロナ禍の中で気付いたこと…「メジロのさえずり」をテーマに綴りたいと思います。


■市街地に現れる小鳥


実は、昨年の春から小鳥の声や姿が気になるようになりました。

きっかけは、自宅のすぐそばにある木で、何度も同じ小鳥を見つけるようになってからです。
ウグイス色の羽の色、白い円で囲まれた目…。「フィールドガイド日本の野鳥」で調べたところ、「メジロ」だと分かりました。
メジロはスズメよりも小さく、花の蜜を好む鳥として知られ「花吸い」との異名もあるそうです。
市街地でも比較的簡単に見つけることができるため、日本人にとって昔から親しみがある鳥ということでした。

メジロ

メジロ(イメージ)

 


■メジロのコミュニケーション


自宅近くの木にやって来るメジロの声を聞いているうちに、いくつかの種類のコミュニケーションがあることに気付きました。

雨上がりの天気の良い日で食べ物が豊富にある時は、楽しそうにさえずります。仲間とお喋りを楽しんでいる様子です。
また、カップルで仲良く行動していることも分かりました。オスは少し身体が大きくて、エサを食べている時も頭を振って周囲を警戒しているようです。メスは、おっとりとした感じでゆっくりと食事をしています。
木のてっぺんで「チチチチチチ…」と高い音を出している時は、警戒音です。どうやら、他の鳥との縄張り争いがある様子です。
時には、威張ったように元気な声が聞こえるときもあります。
そうして2月~3月にかけてメジロを観察していると、メジロよりも一回り大きくて声が少し高い「セキレイ」が判別できるようになり、春本番になると「シジュウカラ」が美しい声で鳴いているのに気付きました。

シジュウカラ

シジュウカラ(イメージ)


きっと、メジロはこれまでも身近にいたのだろうと思います。

しかし昨年はコロナ禍のために、例年よりも自然の声に耳を傾けやすかったのかもしれません。
人間にもいろいろな人がいるように、すぐそばで生活している小鳥たちにも性格の違いや種の違いがあることに気付き、理解が深まったことに小さな喜びを感じました。

それはもしかしたら、対人関係でも同じことが言えるのかもしれません。
相手のことを表面だけで捉えると、コミュニケーションはそれだけで終わってしまいます。
しかし、興味を持って深く知ろうとすると、相手の意外な面や面白い部分に気付けるかもしれませんね。
目線や意識を少し変えるだけで、見え方が変わることもあるのではないでしょうか。

(臨床心理士 調)

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