自律神経を整える生活~ゆるめ上手になること-福岡臨床心理オフィスの臨床心理士によるブログ-

こんにちは。福岡臨床心理オフィスです。
8月が目前に迫り、夏の青空に映える色鮮やかな花の姿に目を奪われることが増えました。
季節の移ろいを目と肌で感じられる余裕を持ちたいものです。

さて、今回のブログでは「自律神経を整える生活」についてお届けしたいと思います。
自律神経を上手にゆるめることに関してもお伝えしますので、ぜひ最後までお読みください。

福岡の博多駅近くにある心理カウンセリング専門機関「福岡臨床心理オフィス」の臨床心理士によるブログです


コロナ禍による自律神経の乱れ

 

私たちはコロナ禍で、長い期間にわたって行動の規制や気持ちの抑制、身体的不快を継続することを強いられています。
マスクや手の消毒などにストレスを感じている人も少なくないでしょう。

今回のコロナ禍は将来、世界史の教科書に掲載されることが予想されるほどの規模であり、世界中にウイルスが広がってから時間が経っているにも関わらず、未だに様子観察中の有様です。
そのような中で、多くの人ができるだけ普通に日常を過ごしているのだと思います。

なるべく普通に毎日を過ごすことのメリットとしては、一定したリズム感を作ることで、起きる・食べる・動く・寝るの行動がスムーズにいきます。
ほど良いリズムを維持することで、自律神経に負荷をかけずに済むのです。

そうです。コロナ禍に見舞われて不安になりやすく、夏場の厳しい暑さに対して身体が体温調整に忙しい今こそ、自律神経を整える生活をおすすめします。

福岡の博多駅近くにある心理カウンセリング専門機関「福岡臨床心理オフィス」の臨床心理士によるブログです


自律神経とは?

 

それでは、ここで自律神経について簡単に解説したいと思います。
自律神経とは、内臓や代謝、体温といった身体機能を調整する神経で、交感神経と副交感神経の2つがあります。

・交感神経
 身体が活動的な時に優位になります。緊張や興奮、危険を感じた時にも活発になります。
・副交感神経
 身体がリラックスしている時に優位になります。主に夕方から夜間にかけて機能し、日中の疲れやダメージを回復させる働きがあります。

福岡の博多駅近くにある心理カウンセリング専門機関「福岡臨床心理オフィス」の臨床心理士によるブログです

この2つの自律神経がバランスよく働くことで、「On(活動)」と「Off(休息)」が切り替えられ、心身ともに健康的な毎日を送ることが出来ます。

しかしながら、今の私たちは仕事によるストレス負荷、個人的な悩みを考え続けること、SNSによって脳に取り込まれる情報量の増加に伴って、交感神経が優位になることが多くなっています。
交感神経と副交感神経がスムーズに切り替わらないと、不眠や慢性疲労、情緒不安定、イライラや気分の低下など心身に影響が出てきます。

ということは、副交感神経が優位になるような場面や時間を意識して作ることが大切だと言えるでしょう。
朝食や昼食の後は、身体が緩んで頭もぼんやりすることに身を任せましょう。少なくとも15分くらい時間に余裕を持ちたいものです。軽くうろうろするのもOKです。それからエンジンをかけてOn(活動)に持っていきましょう。

また、特に夕方から夜間にかけては、質が高い睡眠を得るためにも副交感神経を優位にすることが大切です。カフェインの摂取も夕方からは控えた方が〇。

通常であれば、夕方から夜間にかけて身体は副交感神経が優位になりやすい時間帯ですが、不規則な生活や睡眠前にスマホを見るなどの行動が原因で、交感神経が優位なままになってしまうことがあります。そうすると身体が興奮状態となって眠れなくなり、寝ても疲れが取れないなど“質が低い睡眠”に繋がるのです。


「ゆるむ」ことの大切さ

 

夕方から夜間にかけて副交感神経を優位にするために大切なのが、一定のリズムで生活を送り、それにうまく乗って身体をリラックスモードへ導くことです。

あるクライアントさんは、何かに打ち込むことや隙間時間を作らないなど“活動すること”に価値をおいて、1日の中でゆるむ(リラックス)時間を作れない生活を送っていました。
その結果、睡眠中に歯を食いしばったり、手は握りこぶしを作って力が入った状態の寝相になっていたそうです。

眠っている間もゆるむことが出来ないと、睡眠時間を長くとっても疲れは取れません。脳や身体の機能を健康的な状態に回復できないまま目覚め、翌日も疲労を感じたまま1日を過ごすことになるでしょう。
それが慢性化すると、心身にさまざまな不調が表れてくることがあります。

そうした不調を招かないためにも、今の私たちにとっては「上手にゆるむ」「休息をとる」を価値あるものにしていくことが良さそうです。

(臨床心理士 調)

福岡の博多駅近くにある心理カウンセリング専門機関「福岡臨床心理オフィス」の臨床心理士によるブログです

PAGE TOP