自分にとっては当たり前、でも他人にとっては違うかも…-福岡臨床心理オフィスの臨床心理士によるブログ-

こんにちは。福岡臨床心理オフィスです。
2月に入り、日中は暖かく感じる日が増えてきました。このまま春に向かって、天候に恵まれる毎日が続くことを期待しています。

さて本日は、自分とは違う他人のパーソナリティを想像することをテーマにお届けします。
自分にとっては「当たり前」だと思っていることでも、他の人にとっては「当たり前」ではないかもしれません。
そうした相手との出会いと関係性について、お伝えしたいと思います。

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「13歳のハローワーク」(村上龍/著)を久しぶりに読んで…

皆さんは「13歳のハローワーク」という本をご存じですか?2003年に刊行された、作家の村上龍さんによる書籍です。大ベストセラーになりましたので、読んでいなくても書名だけは知っている、という方がいらっしゃるかもしれません。

「13歳のハローワーク」では、514種の職業が細かく紹介されています。13歳という“大人の入り口”に立った年齢の子供が、将来の職業を考えるために役立つ本です。

先日、この「13歳のハローワーク」を久しぶりにパラパラとめくってみました。
私がかつてスクールカウンセラーの仕事をしていた頃に、カウンセリングに来所した生徒が「将来に対して夢を持てない」という話をした際、この本を広げたことがありました。
そして「世の中には色々な仕事がありますよね。あなたが今知っていて想像できる仕事は、親や親戚が就いている仕事くらいで、実は狭い世界かもしれません。」という話をしていたことを思い出しました。

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「臨床心理士」という仕事と興味

さて、この「13歳のハローワーク」の中で、職業は5つのグループに分けられています。

  1. 自然と科学に関係する職業
  2. アートと表現に関係する職業
  3. スポーツと遊びに関係する職業
  4. 旅と外国に関係する職業
  5. 生活と社会に関係する職業

です。
さらに、その中で「何が好き?」と子供に問いかける形で、それらのグループの中で代表的な仕事が紹介されています。
ちなみに、私が就いている「臨床心理士」の仕事は、第5グループの「生活と社会に関係する職業」の中の「心の中を考えるのが好き」という項目に入っています。

項目の紹介文を読んで、私は感心しました。
要約してご紹介すると、「心のことを考える(コミュニケーション)が好きというのは、心の動きに興味があるということ」という内容です。

その文章を読んで、私はもちろん「イエス」と思いました。一方で、「こういうこと(心の中の動き)に興味がない人がいるんだ」と思い、少し驚いたことを思い出します。

そうです。
自分の興味のあることや特徴として持っている好きなことを「自分独自のもの(オリジナルの個性)」と気付かずに「当たり前」だと思い、「他人にとっては当たり前ではない」ということを忘れてしまう失敗が、こういうところにも潜んでいます。

「13歳のハローワーク」に記された紹介文を読んで、「実は人の心の動きに興味があるのは一定の人たちである」ということが、ようやく理解できるようになりました。

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お互いの「当たり前」を認め合おう

カウンセリングには、たまに自分の意思で来所した訳ではない方もいます。
そうした方から「え?これまで自分の心の動きや性格についてなんて、考えたこともないです」という言葉を聞くことがあります。

私にとって、心の動きに興味があるのは「当たり前」ですが、そういったクライアントさんにとっては「当たり前」ではないということです。
そうした出会いは、お互いが目を丸くするのですが、認め合えるとそれはそれで楽しい出会いでもあります。

お互いの「興味」や「好き」を尊重しあうことが、良い人間関係を築くためにも大切な事であると、しみじみ感じました。

(臨床心理士 調)

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