こんにちは。福岡臨床心理オフィスです。
2023年も間もなく終わろうとしています。皆さまにとって、2023年はどのような1年間でしたか?
今年は例年になく寒暖差が激しい冬です。体調管理には気を付けて、新たな年を迎えましょう。
さて、本年のブログは今回の記事で最後となります。
来年も「こころの話」を軸に、臨床心理士ならではの視点で様々な話題をお届けしたいと思いますので、ぜひお付き合いください。
オンラインカウンセリングの経験を積んで
2022年7月の記事で、当オフィスで行っているオンラインカウンセリングについてお伝えしました。
その際に「オンラインカウンセリングを初回から受けられるように準備しています」とお伝えしていましたが、ようやく先月(2023年11月)からお受けできる体制が整いました。
準備期間に1年以上を要しましたが、その間にオンラインでクライアントさんに提供できるカウンセリングの質を確認することが出来たと感じています。
これまでは、まず当オフィスに来所されて対面によるカウンセリングを受けた方で、その後オンラインでのカウンセリング継続を希望された方を対象に行っていました。
そういったクライアントさんとオンラインカウンセリングの経験を重ね、対面と比較してやや劣るものの、継続的にお会いして信頼関係が構築されているという実感がありました。
次に、当オフィスと契約しているEAP(※)専門会社さんからの依頼で、会社関係のカウンセリングサービスを受けられるクライアントさんを対象に、初回からのオンラインカウンセリングを実施しました。
初回からのオンラインカウンセリングを選んだのは、クライアントさん側の事情がありました。
・乳幼児のお子さんがいて外出が難しい
・当オフィスがある博多駅周辺の人の多さを考えると、足を運ぶことに抵抗感がある
などです。
会社関係のカウンセリングサービスでは、5回無料のカウンセリングを受ける方がほとんどです。
今回、5回のカウンセリングをオンラインのみで受けられたクライアントさんの変化について、スタッフから「改善の変化があった」と報告を受けました。
これらのプロセスを経て、当オフィスの一般クライアントさんに対しても、初回からオンラインカウンセリングサービスを提供する判断をしました。
※EAP:「Employee Assistance Program(従業員支援プログラム)」の頭文字をとった略語で、従業員のメンタルヘルス対策として精神的・身体的不調のケアを行うプログラムのことであり、
オンラインカウンセリングだから可能な事とは
初回からのオンラインカウンセリングがスタートしたことをオフィスのホームページでお知らせしたところ、早速の申し込みをいただきました。
遠方にお住まいの方からの申し込みもあり、当オフィスにとっても距離を越えてカウンセリングをお受けできることに、深い意義を感じています。
福岡県外からオンラインカウンセリングを申し込まれた方の理由として、
・地元にカウンセリング専門機関がない
・自分が住んでいる地域から遠い地域のカウンセラーに相談したい
というものがありました。
こういった事情や気持ちに応えられるのも、オンラインならではだと思います。
オンラインでカウンセリングをもっと身近に
初回からのオンラインカウンセリングを始めるにあたり、コロナ禍でコンサートができなくなったミュージシャン達が、オンライン配信を行っていたことをふと思い出しました。
スマホやパソコンで見る配信でのコンサートでは、コンサート会場ならではの熱気や音の響き、演奏者の笑顔や動きといった「生」な感じは得られませんでした。
しかし、生演奏を聴けない状況下ではとても嬉しく感じました。
さて、当オフィスでも遅ればせながら初回からのオンラインカウンセリングが始まりました。
これまでカウンセリングに興味はあっても、対面で話すことに苦手意識がある人や、人が多い場所へ出掛けることに抵抗感がある人など、様々な事情を抱えている方にとってハードルが低くなるかもしれません。
もしそうであれば、私たちにとっても嬉しいことです。
(臨床心理士 調)