こんにちは。福岡臨床心理オフィスです。
7月後半に入り、梅雨明けが待ち遠しい日々です。熱中症にはくれぐれもお気を付けくださいね。
さて、先日7月12日(日)にFM福岡で18:00から放送されたラジオ番組「悠未先生のロングホームルーム」のインタビューを受けました。
お話ししたテーマは「緊張について」です。
若い世代のリスナーさんが多い様子でしたので、思春期に経験する恥ずかしさや緊張、不安にまつわる話をしました。
改めて、このテーマは心理療法の“古くて新しいテーマ”であると思いました。
今回と次回のブログでは、さらに深く「緊張・不安と上手に付き合う」をテーマにお届けします。
ラジオ放送は「悠未先生のロングホームルーム」のサイトから聞くことが出来ます。
■どうして緊張するの?
緊張するのは誰にでもあることですね。大抵は経験を積むにつれて、自然に振舞えるようになります。
緊張していても、やるべきことに手を付け遂行していくことで、状況に慣れていきます。
では、ここで緊張のメカニズムについて考えてみましょう。
あなたが緊張するのはどんな場面でしょうか。
プレゼンなど人前で話しをする時でしょうか。
緊張すると、
- 発汗する
- 手足が震える
- 赤面する
- 声が震える
などの身体生理的側面が現れます。
そうした身体的な変化によって「周囲から不審(変)だと思われるのではないだろうか」など、不安や恐怖といった心理的側面が生まれます。
もし緊張によってミスを犯した場合には「また失敗するのではないだろうか」などといった予期不安に苛まれることとなり、その状況(プレゼンなど)を避ける回避行動をとるようになります。そうすると、行動範囲が狭くなるなど日常生活にも支障が出てくることとなります。
■緊張や不安をどう捉えれば良いの?
前々回のブログ「人との関りが嬉しい」の中で「警戒心は、我々の祖先が生き残るために刻みつけてきた本能のようなもの」とお伝えしました。
我々の祖先は、危険に出会うとそれに向かって立ち止まり、“闘う・逃げる・固まる”のいずれかの対応をして危機を回避してきました。
不安についても同じことが言えるでしょう。
緊張した際に起こる身体的な変化も、危険を回避するために必要なことであると思えます。
例えば、
- 発汗する→物をつかむ際に滑らずしっかりつかめるようにする
- 鼓動が早くなる→瞬発力を高める
などです。
しかし、緊張によって生まれた身体的変化を「大変な状況である」と心が間違って受け止めて、不安感をあおるのです。
また、嬉しい時や楽しい時にも緊張状態になることがあります。
これは、嬉しい時や楽しい時=興奮状態という身体的反応が近いために起こるものです。
それでは、次回のブログでは緊張をほぐすための具体的な解決方法について、お話ししたいと思います。
(臨床心理士 調)