寂しい気持ちをじっくり味わうことの大切さ-福岡臨床心理オフィスの臨床心理士によるブログ-

こんにちは。福岡臨床心理オフィスです。
3月も終盤に入り、春本番といった陽気の日が増えてきました。街を歩けば、色とりどりの花々が花壇を彩り、知らないうちに口角が上がっていることに気が付きます。
季節の移ろいを実感できることに喜びを感じる、今日この頃です。

さて、毎回“こころ”を軸に色々なテーマでお届けしている当ブログ。
今回は、お別れのシーズンならではの内容を綴りたいと思います。

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お別れのシーズンに味わう感情は?

3月は、人とのお別れのシーズンです。
大人になって日常で会えていた人と会えなくなる「お別れ」は、時に寂しさや悲しさを感じる出来事です。

同じ職場で働いている人、一緒の習い事をしている人、子どもが同じ学校に通っている人、近くに住んでいる人…。
そこには、もしかすると行きつけの店やクリニック、美容室などとのお別れが含まれているかもしれません。

自分側もしくは相手側の事情によって、“いいな”“素敵だな”と思っている相手とそう簡単に会えなくなることが分かった時に生まれるのは、「残念、寂しいなぁ」「いなくなるのはショック…悲しい」といったネガティブな感情でしょう。

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ネガティブな気持ちの後に訪れるもの

「ネガティブな感情」と聞くと、マイナスなイメージを抱く人がほとんどだと思います。
しかし、私たちの心にはネガティブな感情に対して、自分を守る防衛システムがあります。そのため、たとえネガティブな感情を抱いたとしても、その次には防衛的な心の動きが生まれるのです。

例えば、
「●●さんがいなくなったとしても、寂しいのはほんの少しの時間だけ。新しい人との出会いもあるし、また親しくなれるかもしれないし…」または「もっと良いことがあるかもしれないから、寂しがるのはやめよう!」
といった感情です。

こういった感情の動きをポジティブな捉え方とも呼びますが、少し無理がありそうです。

年齢を重ねてから人との出会いについて振り返ると、「その人は自分にとって唯一の人であり、誰とも取り替えきかないものだ」と気付くのではないでしょうか。

そういった寂しさや悲しさは、いわゆる「ネガティブ」と呼ばれる種類の感情です。しかし、それを感じてしんみりする気持ちをちゃんと認め、受け止めることが大切なのです。

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人を思う気持ちにコスパもタイパも関係ない

ちゃんと悲しめる人は心のひだが複雑に折り重なり、そこに陰影が生まれます。
悲しみを感じられる人は、喜びも十分に感じられる人のはずです。
「ネガティブをしっかりと味わう」ことを恐れない気持ちが大事でしょう。

人が人を思う気持ちは、最近で言うところの「コスパ」も「タイパ」も悪いけれど、それで良いと信じています。

(臨床心理士 調)

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